続いて、ジョージ・ナカシマの設計したという桂教会へ。
ジョージ・ナカシマと言えばコノイドチェアに代表される椅子やベンチ、テーブルなどの家具デザイナーとして有名。失礼ながら、設計した建物があることは知らなかった。もとは建築を学びアントニオ・レーモンド建築事務所に入所、前川國男、吉村順三らと親交が深かった建築家である。この桂教会が日本で彼の設計した唯一の建物だという。
管理人さんを待つ間にコロッケを頬張る男8人
外観はHPシェル構造という屋根と打ち放しRC壁のシンプルな構造。円筒形の洗礼室との対照的な配置と圧倒的なフォルムが美しい。
屋根形状がそのまま内部空間を構成しており、柱や壁のない大空間を実現している。水平線から内部空間が拡張されながら空に向かい昇天していく。注ぎ込まれる太陽の光が杉板型枠の打ち放し壁の陰影を際立たせている。
祭壇、椅子、照明をはじめとする家具のデザインはすべて彼のものだ。特筆すべきは個性的な建具や祭壇上部、照明に障子が用いられ、室内へやわらなかな光をいれようとしている。家具のようにとても繊細な気配り、手仕事を重視する日本的な要素がちりばめられている。しかし、受ける印象は日本のものではない、そんな不思議な空間である。外観のダイナミックなフォルムと内部の繊細な設えは相反するようで、それはひとつの家具のように包有しているのかもしれない。当時のお話を聞かせてもらうと、外縁には屋根からの雨水を受ける池があり日本庭園があったという。当時の姿を想像するだけで面白い。
案内してくれた管理人?のおばさまが可愛くて、辰己兄と神谷氏は最後に取り合うという茶番まで見せてくれていた。長旅の中、みなの癒しの存在になっていたことをここに記す。今回は特別にお願いして見せて頂けましたが、ミサ以外の日は空いていないようで見学希望の方は連絡をしておいた方がいいみたいです。
そして、話題のnuiをはじめとするゲストハウスを手がけたデザイナーさんの新しいゲストハウスLenが京都河原町にできたということで行くことに。
カウンター、家具や照明、調度品にしろトイレの把手まで遊び心あるチョイスで、そして低価格で泊まれるんだから「そら流行るわな。」がおじさんたちの感想。オシャレな空間で大きな声で恥ずかしい話ばっかりしてすいません。。どうやらnuiの方がいいみたい。行ったことないけど(笑)こういう場所が地方に増えれば、日本は面白くなるんだろな。和歌山にもかっこいいゲストハウスが欲しい。とラフに思いを馳せながら、お別れしたわけです。そう、二朗さんと中山くんが堂々と座ってるのは椅子ではなくテーブルだということも一応書いておきます。おしまい。
Len – Hostel, Cafe, Bar, Dinig