和歌山市内の市堀川沿いのビルの空きテナントをアパレルショップに改修するローコストリノベーションのプロジェクトである。

国内外のストリート系のアパレルブランドを取り扱い、NewYorkで限定販売されている商品を仕入れネット販売しているというクライアントから、地元で直営店舗と発送作業ができる倉庫としてお店をつくりたいと相談があった。予算も限られていたため、必要什器であったスチールラックのみをつかって店舗をつくれないかと提案した。元事務所であった空間の壁床天井を剥がして躯体現しとし、壁のみ塗装した。そこへ市販のスチールラック什器でカウンターと壁面収納を組み合わせて配置し、ラワンベニヤで化粧を施した。また資材運搬用のパレット材をつかって什器とベンチをDIYにて制作した。

10年前には和歌山市内にも百貨店やレコードショップ、アパレルショップ、古着屋がたくさんあり、ショップバッグを持って歩く若者をたくさん見かけた。残念ながら今は数えるほどになってしまった。現代は物の流通や販売の形が変わってしまった。しかし、クライアントのように、倉庫だけでなくこういった実店舗を持つという選択肢を持ってくれたことに敬意を払いたい。いつの時代も街の若者が集まる場になるようにずっと残っていって欲しいものだ。

New York Storage
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