2018年2月に旧西本組本社ビル1階 normにて行われる、写真家・伊東俊介氏による「いとう写真館」の個展のアートワークである。
伊東氏は2005年より出張写真館として、全国のギャラリー・カフェ・雑貨店などを周りながら13年間で延べ8,000組の家族の肖像を、銀塩モノクロフイルムで撮影する活動を続けている。現像はモノクロ銀塩ラボ・studio5の勢井正一氏の手仕事で、額装・梱包まで、手元に届けられるまでどの工程も繊細な作業である。
そんな想いのこもった特別な一枚が手元に届いたときの高揚感が伝わるように、二つ折りを開くことで家族写真が現れるデザインとし、伊東氏の写真に対する想いを添えた。
デジタルが主流でスマートフォンで手軽に撮れるようになった今、伊東氏は、「もっと写真を撮って飾ろうって思える世の中になればいいと思う。フィルムで撮ったり、家族で写真館に行ったり。手軽に撮れる時代になったからこそ、カメラのことや、1枚の写真がどんな風にできるのか知って欲しい。」と言う。
撮影会の会場であるnormが持つしんとした空気感と、伊東氏の実直な向き合い方が伝わるよう心掛けた。
いとう写真館
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