2019年6月にnormにて行われた、トートーニーによる個展「work」のアートワークである。
トートーニーは、代表兼デザイナーの神田沙耶香さんによるはきものと革もののブランド。つま先からひざまでの「toe to knee」が名前の由来だ。革靴、革のスリッパのほか、シンプルなデザインが人気の革財布やカバンも展開し、身体の一部のように感じるはきものと日常生活に寄り添ってくれるような革ものをつくり続けている。
normでの展示は約1年ぶり2回目。今回は、Vibramソールを使用した革靴「work」を発表。これまでと同じく足裏から身体を支えるインソールを内蔵し、ゴム素材と思えないほど軽やかな履き心地になっている。新しい木型も加わり、細身の足の方にも対応できるように。また「work」に合わせ「民具木平」による木製靴箱の発表も行った。
DMは、トートーニーの世界観を表現できるように商品カタログのように考えた。「民具木平」の木製靴箱を開けるときのわくわくを体感できるように紙を展開できるデザインとし、100ピースシリーズよりスクエアのシンプルな矩形を元に、ブランドコンセプトを表現したイメージフォトを散りばめた。
展示は、神田さんの人柄がでた素晴らしい内容になっていた。去年よりも、建物や空間により馴染んでいる気がした。たくさんの人が訪れ、靴のフィッティングを行っていた。自分の身体にむきあうことができる展示がいい。新作「work」はいつか必ず手にいれたい靴に。レザーの香りが階段をのぼってくると嬉しい気持ちになった。
トートーニー
www.toe-to-knee.com