計画を進めておりました調月のいえ(つかつき、と読みます)が、先日無事地鎮祭を迎えました。
施主さまおめでとうございます!
資料を振り返るとプロジェクトのはじまりは約3年半前。
計画の方向性にいくつもの可能性があるため、それらを整理するところから始まりました。
敷地は決まっていたものの、空き家になった隣家も購入するか、改修か新築か、
さらに二世帯住居とする場合は1棟か分棟か、もしくは別世帯として2棟とするか。
どのパターンにも可能性があるため、
それぞれのメリットとデメリットを洗い出し、チャートをつくったことを覚えています。
多数の選択肢から絞っていく必要があり、この段階が一番悩まれたんじゃないでしょうか。
また、具体的で断片的なお家のイメージをいくつもお持ちだったので、
考えを伺うため、パズルのような1/100サイズの部屋のピースを使って、プランづくりにも挑戦してもらいました。
ものづくりが好きなおふたりなので、きっとできるのではという無茶振り、、
もちろん目的はかたちを作ってもらうことではなく、
いえでの過ごし方や、部屋の繋がり方などの思考を整理してもらい、
ヒアリングの材料にさせてもらいました。
このやりとりが上手くいくかどうかは施主さんによるところが大きいのですが、
今回はやった甲斐があったんじゃないでしょうか。
おふたりが大事にしたいエッセンスは、最終的なプランにも活かすことができました。
画像はわたしが適当に並べたものですが、いま見るとカードゲームにも見えてかわいいですね。
頭の体操になってちょっと楽しそう。
その後ご家族が増え、ライフスタイルとともに心境にも大きな変化があったと想像します。
揺らぎが少しずつ確信に近づくよう、時間をかけて進めてきたプロジェクトなので、
いよいよ始まるぞと感慨があります。
工期は半年、長いようであっという間の期間。
図面で引いた線の一本一本が立ち上がったとき、どんな心の動きが起こるのか、
繊細な反射に注意を払い、いいところはよりよく、引っかかりがあるところは立ち止まって、
図面で記したこと以上に目の前の景色と向き合って進めていこうと気を引き締めました。
さあ、着工はまもなく。