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仕事でお世話になっている大阪八尾の庭師兄弟こと、グリーンスペース辰己兄弟にお招き頂いて、桂離宮へ行ってきた。辰己さんから定期的に桂離宮探訪の企画をされているのを聞いていて、いつかお願いしたいと思いタイミングよく企画することができた。なんとランチも兼ねて現役庭師さんのレクチャー付き。そして桂離宮内は案内の人の話と辰己兄弟と一緒に歩いて話を聞けるという贅沢なツアー(笑

ちなみに「大人の遠足」とは、「大人が本気で楽しめる遠足をしよう」ということで和歌山の友人たちと不定期開催している。和歌山や県外で意外とスポットの当たっていない場所や建物を独自の切り口で選定し探訪しようという遠足ツアー。今までは、雑賀崎の漁村集落、黒江の漆器レンガ倉庫、関空裏側KIXツアーなど企画して今回で4回目。

桂離宮は宮内庁が管理している建物と庭園。3ヶ月前に往復はがきなど使ってきちんとした手順を踏まないと閲覧できない。明日見に行きたい!とか今日暇になったから今から見たい!とダダをこねても宮内庁は認めてくれない(笑。申し込みは1グループ4名まで、4名を超える場合は別時間帯になり、観覧者全員の名簿が必要。今回は辰己さんとこ含めて8名で応募し、無事閲覧可となった。和歌山からの僕を除いての4名は、辰己さんと面識のある友人を中心にお声がけして、いい出会いになればと企画。手続きしてくれた二朗さん、中山くんに感謝です!

桂離宮参観申し込み

事前に桂離宮に関する書物など目を通したが、どれを見ても頭に入らない。これは百聞は一見に如かずと、1週間くらい前からそわそわ。建築の仕事をしていても、こういった歴史建築に触れる機会は意外と少ない。どこかに新築の建物ができれば多少遠くても見に行こうと気を高ぶらせるわけだが、歴史建築物は勉強はしたいし、見ておかないとと思いつつも、どうしても後回しにしてしまっていた。こういう考え方を根本的に見直さないといけない。

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左:レクチャーする二朗氏(写真:辰己耕造)

近くのカフェでランチを済ませて、桂離宮についての簡単なレクチャー。iPadを2台使いしてのレクチャーに「さすが二朗さん。伊達にハリルホジッチの通訳。。(略)」(詳しくは「ハリルホジッチ 通訳」で検索。)と出てしまいそうなくらい。個人的には全く無知であった歴史的観点からの桂離宮の見方が面白いということ。そして、茶室と庭という見方と広大な敷地の庭から街、ランドスケープ的な見方のふたつが交錯する感覚があったので俄然興味がわく。

そこから桂離宮へ40分ほどかけて向った。厳重な警戒の中、外国人がちらほら。13:30と14:30と2班に別れて参観。全く整理不可能なくらい情報量が多いので雑感にしかならない。普段の設計と同じ目線で見ることができるのか、ほど遠いようで、しかしどこか近いようで。日本人としての感覚を呼び起こされたような感覚。

とにかく茶室、本殿を結ぶアプローチのシークエンスが素晴らしかった。時間が限られた中であったが何度も往復したいものだ。笹垣の圧倒的な存在感、竹垣の美しい文様、石畳、栗石の小道、直線的な切り石、石橋、飛び石、モダンな蘇鉄、借景、竹柵、竃、曖昧な境界、光と影、深い軒など。書物を読んでまた行けば新たな発見があり、四季が違えばまた身体で学ぶことが多いんだろうな。しかし今回はとにかく寒かった。ダイジェストで写真を。

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案内してくれた辰己(兄)と中山くんもブログに書いてるのでリンクを貼っておきます。個人的に中山くんの書く文章は魅力があると思ってます。他の記事もぜひ。ここからジョージナカシマの教会と、話題のゲストハウスLenへ。続きは後編へ。

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