毎年、愛知県の蒲郡市で開催される「、道、市場」にArcadeが招待されたのが昨年の12月末。和歌山エリアでいくつか店舗を選んで欲しい、と連絡を受けた。毎年遊びに行ってたイベントなので、それはそれはものすごく嬉しかった。

「森、道、市場」の話をすこし。

「森、道、市場(以下、森道)」は、来場6万人規模の大型音楽フェスになったが、他のフェスとの違いはマーケットが充実していること。名前も市場というだけあって、飲食、クラフト、作家、ワークショップ、パフォーマンスとさまざななブースがあり、もとはマーケットからスタートしたので納得。また、全国のマーケットや面白い取り組みをしている団体に声かけし、県や地域などの各エリアごとの出店が特徴的だ。なので、基本的には森道側からの招待制で、沖縄からリトルオキナワとか、長野からALPS BOOK CAMPエリアとかそんな具合に。出店は海外から全国隅々まで400店舗以上。詳しくは公式ページを見てもらいたい。

森、道、市場|盛りだくさんなコンテンツ
http://mori-michi-ichiba.info/category/contents/

というわけで、和歌山からArcadeが選んでもらえて光栄なんですが、今まで出てくれた店舗さんから出店者を選定するのも一苦労。そして、声をかけて頂いたということは、もちろん、「建屋」を建てに行くということ。。過去数年の感じだと、他の出店者さんはレンタルのテントにデコレーションしたり、キッチンカーで出店するのがほとんど。個性的なブースを各自建てている人もいるが、エリアでひとつの建屋を建てるというのは見たことがない。

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Arcadeの特徴は、仮想の商店街として複数店舗がひとつ屋根の下で、まるで商店街のように店を構えることができ、建屋が1日で設営・解体できるシステムにある。6mごとのユニットで4つに分節できるよう設計されており、最大6mx24mという商店街が1日で完成する。

過去のArcadeはこちら

これはやるしかない。
詳細はあとで考えるとして、即答で出ます!と返事をした。

そこからというものの、出店者の決定・予算組み・設営の段取りで森道の実行委員の方との連絡が続き、出店の正式な場所が決定したのが4月下旬。。砂浜・芝生・アスファルトと設営場所によってはさまざまケースを想定される。残り1ヶ月という中で、事故なく安全に、そして予算内で遂行するための更なる緻密な作戦が練られた。メンバーは、海南の町医者工務店こと、ヒガシバタを筆頭に、和歌山いちのオシャレ電気屋・和高冷熱とタッグを組んだ。Arcadeでは2016年からのおなじみのチーム。ふたりともプライベートでも仲のいい友人だが、相談したときは「面白そう!」と即答してくれた。大工、板金屋さんの応援もスペシャルな頼もしいメンツが揃った。準備は万端だ。

というわけで、前置きが長くなりましたが、「Arcade in 森、道、市場」の設営に行ってきましたので、そのレポートを。

 

5月20日(月):仮組み

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海南の西岡板金さんの倉庫をお借りして、全棟、仮組み。そう、全部です。本番でスムーズに建て方(現場で建物の主要な構造材を組み立てること)を進めるために、鉄骨部材に番付を行った。いつも部材の間違いでタイムロスを生んでいるので、番付が大事だと、過去の教訓から学んだ。

今回は荷運びをコンパクトにするために今まで外壁材として使っていたパレットを断念。外壁はベニヤを使用するため、固定方法や構造強度の確認を行った。そう、もうお分りでしょう。マジです。

「いつもArcadeは、”船頭が多い”からスピードが落ちる。今回は、船頭ひとりにして勝負をかける。」(by ヒガシバタ会長)

現場にきて見るだけでこの洞察力。さすが町医者工務店のボス。。”船頭”とは、現場の指揮をとる者のこと。たしかに、各地から大工さんやボランティアさんが来て建て方をすると、ひとつ問題や手違いが起こると、意見がバラバラになり余計に時間がかかることがある。一人の船頭の判断に皆が信頼してついていく、という建築現場では当たり前のことを再認識させられた。

 

5月24日(金):現地視察

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現地視察をかねて7時に着けてご満悦のヒガシバタ社長(通称:ばたやん)

本番の1週間前、ほぼ同曜日、同時刻で、和歌山海南から深夜3時に出発して現地に6時半に着けるのか、現地視察をかねてシミュレーション。設置場所の床の状況、勾配など確認。往復7時間、滞在時間15分。。朝食に味噌カツ食べて昼には和歌山へ帰社。そんなシミュレーションをしているエリアが他にあるか(笑)

 

5月29日(水):積み込み

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ついに本番設営の前日。4tと1.5tトラックをお借りしての積み込み。6mほどの長い鉄骨部材と垂木や下地材などの角材、ベニヤや屋根材などの板材をパズルのように積み込んでいく。仮組みで登場したヒガシバタの会長さんも参戦。脚立などをふくめるとトラック3台で納めないといけない。あーだ、こーだ言いながら、積み込む。

世界の事情通・大江さん「平材は下の方がええわして。」

ペンキ屋さん「後でええんよ。順番に積んでいこら。」

ヒガシバタ会長「隙間にこれ埋めたしかええわいしょ。」

ヒガシバタ社長「いや、あかんあかん。全部平積みにして最後に鉄骨よ。」

ペンキ屋さん「ほや、どうすんのなよ。」

ヒガシバタ社長「、、もっかいやり直そらよぉー。」

みんな「ええええええーーーー。」

私「船頭多いねんっ!!!だれかまとめて!」

和歌山弁まるだしでこんな具合。きちんとオチをつけてくる。終始笑いが絶えない。これがヒガシバタ。というわけで夕刻、無事積み込み完了。

 

準備編おしまい。まだ設営すら始まらない(笑

設営編へとつづく